信越トレイル トレイル整備に行く!
長野・新潟の県堺、関田山脈の尾根沿いに延び、その周辺の里山を巡ることができる信越トレイルをご存知でしょうか?
とてもきれいなブナ林が象徴的な信越トレイル、今年は明日6月24日、25日にトレイル開きが開催されます。その今週末のトレイル開きに先駆け、今回私は信越トレイルクラブ事務局が行っているトレイル集中整備に2日間参加してきましたのでその様子を紹介したいと思います。
第1日目
初日は地図の関田峠をスタートし東方向の牧峠へ歩きながら整備を行ってきました。
トレイルに入るや否や、元々の素晴らしいブナ林は、冬の間に降り積もった雪の重みに耐えかねて倒れた幹や枝がトレイルを阻んでいました。チェーンソーやノコギリを使って、動かすことのできるサイズに切って退かしながら進みます。
倒木を切り刻み進んでいくとまだ雪が。いかにこのエリアが豪雪地帯であるかがわかります。
今年は、気温が低い日も多く残雪が多い方だとか。
腰にはノコギリ。そして軍手。
私は土いじりや庭仕事が好きなのですが、ブナの木は密度が濃く、中身がびっしりと詰まっており重さもあるので倒木を切るのも退かすのも大変です。
雪と霧深い森は幻想的。
休憩場所に到着。この場所は今回整備対象ではないのでここで一休みですが、こういった道標も整備の対象です。
この日の終了間際に知ることになるスペシャルメニュー...らしい翌日の道標の建替え整備。
なんとこれらの道標を担いで山を登るのです。
整備途中立ち寄った池に卵らしきものが。黒サンショウウオの卵です。
そしてこちらはモリアオガエルの卵。(画像真ん中よりやや左上の白いもの)
植物だけではなく、動物の息づかいも感じ。もちろん道中はずっと鳥たちの泣き声が聞こえています。
トレイルを歩きながら、倒木の処理、トレイルにはみ出している笹の処理などをノコギリや剪定鋏で行う作業が続いて初日は終えました。
明日は事務局の方からの話によると「スペシャルなプランを用意しました!」との事。そう、道標の整備です。トレイルの道標が壊れている場合は取り替えます。新しい道標を担ぎ山を登るらしい... 頑張ろう!
第2日目
軽トラックに積まれた新しい道標。
この道標は車で入ることのできる林道沿いにあるので、担いで登ることもなく早速交換作業に入ります。ちょっとほっとしてしまいました...
埋まっている古い道標を抜く事も大変ですが、スコップで元々埋まっていた道標の穴をふさがないように上手く周辺を掘りながら建替えることが重要です。古い道標に付いていたまだ使えるプレートは外して新しい道標に付け替えます。プレートが割れているのはクマがガリガリとやった跡らしいです。
さて、次の道標を建て替える場所は山の上です。しかし、倒木が道をふさぎます。これをチェーンソーやノコギリで退けてから進みます。
道も開き、いざ!
二人で1本の道標を担ぎます。
足元が緩いので、安全第一で少しずつ進みます。
そして目的地に到着!
まずは休憩。休憩し持ち手を交代しながら進んできましたが、休憩中はブナならぬブヨがたくさん寄ってきます。防虫剤も効かず...
この道標を交換します。
シロアリにやられて折れそうです。
古い道標に付いていたプレートを外し、周辺の穴掘りから。
作業中「べと、どけて!」と言われたのですが、べと??
新潟や長野辺りでは「土」の事のようです。「べと」覚えました!
そして、新しいものを埋めていく。
トレイル整備のボランティアには様々な方々がいらっしゃいます。
今回はお仕事が土木関係の方がいらっしゃり、柱の建て替えはどうするのか、作業を通して教わりました。次回に生かそう!
道標の交換が終わるとさっと下山し次の場所へ移動。
周辺の地図看板の木枠が歪み、地図が外れてしまっていました。この歪み直すために土台部分の埋まっている柱を少し掘り起し、続いてロープをかけて人力でけん引し歪みを直します。
すると、ゆがみも直り地図パネルが収まりました。
信越トレイルを訪れる皆さん、ルート確認の参考にしてください!
これで2日間の整備も終わりました。
簡単な解説でゴメンナサイ... これ以外にもたくさんの準備や作業があると思います。ごくごく一部の作業だと思います。
改めて、今回はとても貴重な体験をしてきました。そしてこのトレイル整備は、信越トレイルクラブを中心として、国、県、市町村、企業、そしてなにより手弁当で参加される個人個人の方々の協力があってこそ成り立ちます。整備はこの期間だけではなく閉山するまでずっと続きます。ハイカーの安全の為、そしてこの素晴らしい自然を伝えていくために。皆さんもぜひ参加されてみてはどうでしょうか?
この信越トレイルの整備はもちろん、トレイルや地域の情報発信、来訪者などのサポートを行っている信越トレイルクラブ事務局。その事務局に対しまして、我々サンウエストは同トレイル整備の活動に微力ながら関わりたいと思い、アメリカ POINT6社とも話を進め同トレイルをサポートするメリノウールソックスの販売を8月に開始する予定です。
このソックスの販売利益の25%が、信越トレイルクラブ事務局へ寄付されます。
アメリカ本国では、AT(アパラチアントレイル)、PCT(パシフィッククレストトレイル)、CDT(コンチネンタルディバイドトレイル)をPOINT6としてサポートしていますが、アメリカ以外のロングトレイルとしては初めてこの日本の信越トレイルがサポートされることになりました。
販売は信越トレイル事務局、弊社、そして本件にご賛同いただける全国のPOINT6製品を販売している登山用品店やアウトドアショップでも販売を予定しております。ぜひともご関心をお寄せてくださりサポートのほど宜しくお願い致します。※販売開始の準備が整いましたら、ソックスの詳細は再度弊社ブログなどでお伝えします。
人間と自然が関わりあった、約80kmに及ぶ雪国の里山を皆さん是非一度散策してみてはいかがでしょうか!!